製造企業と為替差損

為替相場はユーロ危機の深刻化による円高ユーロ安が続いている。ギリシャの債務削減の交渉難航を受けて、投資家の間で不安が強くなっているのだ。
そのため、輸出企業は円高ユーロ安による為替差損の対応に追われている。日本の輸出企業にとって、円高ユーロ安は円高ドル安よりもダメージが大きいらしい。
ほとんどの企業が原材料や部品を輸入するときにドル建てで決済していて、ドル安ならば割安に輸入でき、また輸出代金として得たドルをそのまま輸入の支払いに回せるかららしい。一方ユーロは円に替えるしかない為、為替差損がでてきてしまうようだ。ヨーロッパへ輸出して儲けたユーロを円に替えた場合、利益が減ってしまう。1円の対ユーロの円高が、企業によっては1億や10億の減益になるという。対ドルならば、ドルを円に替えず支払いに充てることで減益を防げるのだ。企業はさらに生産コストを下げるため、ヨーロッパ現地での生産へシフトしたり、人件費の安いアジアなどでの生産に切り替えて対応している。よって、国内における、更なる雇用の激減に繋がってしまう。
円高対策としては、日銀による外債購入や金融緩和を伴った為替介入が有効だといわれているが、円売り介入には欧米諸国が難色を示しているらしい。円高ユーロ安がこのまま続けば、幅広い製造業が打撃を受けてしまうだろう。日銀による為替介入に期待したいところだが、外務省は”しっかりと見極める”と消極的な態度だそうだ。

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